かなり前の話になるのですが、夫とイタリアン・レストランでディナーした時のこと。
ワインリストのメニューを見ていたら、「カラフェ」と書かれていました。
「カラフェ」はワインを入れる入れ物ですが、「デキャンタ」とは違うのでしょうか?

興味を持ったので、カラフェとデキャンタの違いについて色々な角度から調べてみることにしました。
また「ピッチャー」との違いも解説したいと思います。
この記事では、
・更に「ピッチャー」との違いも解説
そして更に、
したいと思います!
カラフェとデキャンタの違い
「カラフェ」と「デキャンタ」の違いを結論から先に言うと、
・「カラフェ」にはそんな目的はなく、ワインを空気にさらすのが目的
これが大きな違いです。

それぞれちょっと細く説明しますね。
目的の違い
まずは、「カラフェ」と「デキャンタ」の目的の違いについてお伝えします。
カラフェの目的
「カラフェ」はフランス語で「水差し」を意味します。
「カラフェ」はワインを空気に触れさせて、酸化を進ませるという目的があります。
酸化を進ませることでワインの味わいや香りを変化させるのです。 そうすることで、若いワインでも風味のある落ち着いた味わいにさせるという効果が期待できます。
ちなみに「カラフェ」はワインだけではなく、水やアイスコーヒーなどを入れて使うこともあります。
デキャンタの目的
一方「デキャンタ」はワインボトルの下にたまっている「オリ(澱)」と呼ばれる沈殿物を分離させる目的があります。
「オリ」というのは特に赤ワインにできる黒い沈殿物で、ワインの熟成が進むとできてしまうものです。

ここまで見てくると、「カラフェ」は若いワイン用に、「デキャンタ」は熟成が進んだ古めのワイン用に使うのかしら?…と思ったら、必ずしもそうではないみたい。
実は「デキャンタ」を熟成期間が短い若いワインにも使うことがあります。
これは、酸味が強く苦味や渋みのある若いワインを「デキャンタ」に注ぐと酸素に触れることになるので、マイルドな味わいになるという効果が期待できるからです。

これは「カラフェ」と同じ目的ですね。
・・・ということで、ここまでをまとめてみると「カラフェ」と「デキャンタ」の目的の違いは、
・「カラフェ」も「デキャンタ」も若いワインの味わいを落ち着かせ、マイルドにするという目的がある。
・「デキャンタ」は元々、ワインの沈殿物(オリ)を分離させる目的で使う。
→「カラフェ」ではこの目的では使わない。
ということになるのかな、と思います。
見た目の違い
今お話したように、「カラフェ」の目的はワインをは空気に触れさせ酸化を促進することです。従って、「カラフェ」は基本的には口が広くなっています。
一方、「デキャンタ」は口が狭くなっており、蓋が付いているのもあります。
「デキャンタ」の主要な目的が沈殿物を除去することですので、「カラフェ」のように口が広いと、中に沈殿物が入ってしまいます。
しかし上の「デキャンタ」の画像のように、注ぎ口が狭くなっていると、そこで沈殿物がストップすることになります。
大きさの違い
「デキャンタ」は小さいものは250ml位から、大きなものは1000ml以上のものまでさまざまな大きさがあります。
「カラフェ」も同様の大きさなので、大きさの違いという点では、この2つに大きな違いはなさそうです。。
しかし「デキャンタ」はワインの沈殿物を取るために差し替える(=デキャンタージュ)目的があるため、フルボトルの量(720ml)が入る量のものが基本です。
これに対して「カラフェ」はボトルに対して2/3程度の分量のものが多く、容量にすると500ml前後が一般的です。

とはいうものの、実際に商品を見てみると、細長い「カラフェ」や、上の口部分が割と狭くなっている「カラフェ」、逆に上の口部分がちょっと広めの「デキャンタ」があったりもします。フタがついた「カラフェ」もあるようです。(笑)
「大きさ」という点では、それぞれ例外が沢山ありそうですね。
色や素材の違い
「カラフェ」も「デキャンタ」も透明なクリスタルガラスが一般的です。(中には陶器のカラフェもあります。)
ガラスでできたものは透明ですが、薄いグレーや色がついているものもあります。ただしあまり数は多くないと思います。
色や素材に関してはカラフェもデキャンタも特に違いはなさそうです。
カラフェ・デキャンタ・ピッチャーの違い
「カラフェ」と「デキャンタ」の違いはなんとなく分かりましたが、「ピッチャー」との違いは何なのでしょうか?
答えを先に言うと、
「ピッチャー」は取っ手が付いた容器の総称を言います。
ワインを入れることもありますが、どちらかというと水やビールをに使われることも多いです。

元々が「ワインのため」ではないというのが大きな違いになりそうですね。
おしゃれでユニークなカラフェやデキャンタ
それでは、ツイッターやインスタグラム、またオンラインストアーで、私が素敵だなと思ったカラフェやデキャンタをピックアップしてみました。
●IKEAのカラフェ
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こちらのカラフェはIKEAに売っているようですね。
…ということで調べてみると、ここにありました!
シンプルだけれどこの斜めにカットされた差し口ははちょっとめずらしいかも…。 しかもリーズナブル!

IKEAが近い人は直接店舗に行って探してみて下さいね。
IKEAが遠い人はオンラインストアーからどうぞ
●Diorのカラフェ
Diorのすずらんワイングラス&カラフェかわいいなー pic.twitter.com/iCbTg6Hqi8
— 桜花 (@oukakreuz) May 6, 2021
すずらんが可愛らしいですね! Diorのすずらんのカラフェを探してみたところ、「Dior」のオンラインストアーにありました。ただし現在は残念ながら「Sold out(売り切れ)」。
しかし再入荷する可能性もあるかもしれませんし、実店舗では在庫があるところもあるかもしれませんので、興味のある方はこちらのページからお問い合わせをしてみてください。
●リーデルのデキャンタ
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「リーデル」はワイングラスの名門ですが、ユニークなデザインのデキャンタも取扱があります。
こちらは「楽天」や「アマゾン」でも手に入れることができます。
●マリメッコのカラフェ
ディオール、リーデルと、ブランドが続いたところで、「マリメッコ」のカラフェもなかなかユニークだなぁと思ったので紹介したいと思います。
こちらは陶器のカラフェで色が白。中が見えないタイプですね。

ディオールやリーデルと比べるとリーズナブルなので、ついポチっちゃいたくなっちゃいます(笑)
●陶器カラフェ
陶器のカラフェをもう一つご紹介します。
上の画像には「徳利」と書かれていますが、くくりとしては「カラフェ」のようです。
この陶器の「ワイン用徳利【韻 -inn-】CARAFE(カラフェ)」は、日本酒にも使えそうですね。
●ビーカー型カラフェ
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こちらのカラフェは「R」をモチーフにしたデザインが素敵だなぁと思ったのですが、これはこの方がどうやらカラフェに描いたようですね。
もしあなたが絵心があるのであれば、上の画像のようなビーカー型のプレーンなカラフェを買って、好きなイニシャルやマークを描くのもいいですね。おしゃれなシールを貼るという手もありますよ。
全部で6つのユニークなカラフェとデキャンタを紹介しましたが、下のようなデキャンティング・ツールもあると便利なのでご紹介します。
【ワイン本来の味と香りを呼び覚ます】
ワインを注ぐ際に空気と触れさせ、華やかな香りを開かせる
おうちワインを楽しむなら1つは持っておきたい☝️デキャンティング #ファンネル✨
グラス・カラフェどちらでも使用OK
使用前、使用後違いをお楽しみください
➡️https://t.co/9VoOydpT5c pic.twitter.com/fuNfHsgWzc— ヨドバシ@ワイン専門 (@Yodobashi_Wine) July 11, 2021
まとめ

今回は「カラフェ」と「デキャンタ」、さらに「ピッチャー」の違いについて説明しました。
「カラフェ」も「デキャンタ」もワイン用に使う入れ物ですが、大きな違いは「デキャンタ」が沈殿物を取る基本的な目的で、「カラフェ」はワインを空気にさらすためのもの、ということが分かりました。
しかし、「デキャンタ」も「カラフェ」の目的で使うこともあるし、形という点では「カラフェ」も「デキャンタ」も区別がつかないようなものもあります。
まぁ、あまり目くじら立てず、神経質にならずっていうことですね!
ちなみに「ピッチャー」はワイン用ではなく、お水やビールなどを入れて使うことが多いです。

「カラフェ」はお水やコーヒーを入れてもいいみたいだし、冷酒入れにも使えそうだから買ってみようかな?
ユニークで素敵な「カラフェ」「デキャンタ」もいくつかご紹介しましたが参考になりましたでしょうか。
お役に立てたら嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました。
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